以前からレッスンやトリートメントを通してお世話になっているお客様。
初めてお客様のお仕事についてのお話になりました。
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お客様のお仕事はインドネシアと日本をつなぐお仕事。
テキスタイルコーディネーターとして日本の企業と現地のデザイナーさんとコラボレーションをして、先日まではファッションショー開催のためインドネシアと日本を行き来していたとのこと。
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インドネシアは人口の8割がイスラム教を信仰している国です。
イスラム教を信仰している女性は、頭を覆う布(ヒジャブと言うそう)必ず露出を避けなければいけないと思っていたのですが、インドネシアの場合は必ずしもその通りではないよう。
伝統的で露出を避ける服装をしている時には、夜出歩いたりなど、伝統的な行動規範から外れた行いをしていたら『おかしいな』という風に感じるそうですが、ヒジャブで髪の毛を覆っていなくても後ろ指を指されることはないそうなのです。
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女性たちは、服装に関する”制約”についても、女性ならではの工夫で楽しんでいるそう。
頭を覆うヒジャブも、最近は様々なデザイナーがおしゃれなデザインを発表し、若い人たちも ちょうど私たちがストールを巻くようにヒジャブを着こなしているようなのです。
彼女たちにとって、ファッションは『私はこのようにして生きます』という意思表示でもあり、自分自身を表現する手段。
“You are what you eat” 食べるものはあなたそのもの(何を食べるかで、あなたが決まる)ということわざがありますが、この場合は、”You are what you wear”ですね^^
デザイナーの仕事には、おしゃれな服を作ることに加えて、ファッションを通して『どのように生きるか』を提案するということも大きな部分を占めているそうなのです。
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お客様が携わられたファッションショーでも、色々な”制約”があるからこそ素敵なデザインが生まれたり、美しい布地をふんだんに使うからこそできる試みもあったそうです。
布地の一つを見せていただきましたが、近代的なモチーフがミックスされたとても素敵な模様でした!
(写真を撮らせていただくのを忘れてしまいました…>_<…!!!)
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お客様が仰っていたことでとても印象に残ったのが、
『イスラム教というだけで誤解されていますが、インドネシアの人々は本当に一生懸命生きている人たちなんです』
という言葉。
最近よく耳にするニュースでは、世界がとても内向きで、排他的で、なんだか悲しくなります。
でもお話を伺っているうちに、お客様の携わられているお仕事のように、女性の美しさや、やわらかな力を外に発信していくお仕事が巡り巡って、少しずつ変化をもたらしてくれるのではないかと、とっても勇気づけられました^^
私は子供が生まれてからは特に、”You are what you wear”にしてしまうと恥ずかしいくらいの服装をしていましたが、お客様とお話をしてから、『もう少し身だしなみを整えなくては』と反省ばかりです・・・^^
これから、冬本番!寒さも厳しくなってくるかと思いますが、皆さまも温かく、いつもよりも少しだけおしゃれにお過ごしくださいね^^